海・砂浜にブランコ20140730













水着を着なくなってから もうどれくらい経つだろう

惜し気もなく晒した白い肌が
灼熱の太陽に冒されてゆくのを
悦んで受け入れた あの狂おしい夏

好きでもない人と 砂浜に寝そべって
ジリジリと照りつける太陽に身を任せた

愛してる・・・耳元で何度も囁かれながら
私は演じた 恋してる女を

あの人の背中に 太陽が覆い被さる
私の背中に 焼けた砂がくい込む

あの若い夏に抱かれた 激しい痛みさえ
砂を持ち去る白い波の 甘美な音と共に
想い出の彼方へと 消えてしまった


あの人に抱かれたんじゃない

あの砂に あの波に あの海に あの太陽に
あの夏に あの若さに 抱かれたんだ・・・

でも 何故だろう

好きでもないはずの あの人に逢いたい
夏の太陽を背にした あの人を受け止めたい


もぐり込んだ砂のざわめきを
教えてくれる水着は もう着れないけど・・・ 

波打ち際の砂に書いたLOVE20140620