雨のしずくの窓ガラスの向こうに黄色い町の灯













皆様、今晩は。
今日は『3分間電話の日』。

その昔、公衆電話の市内通話は、10円で無制限に話せたそうですが、
長電話防止の為、1969年から3分で打ち切る制度を導入したとか・・・。

携帯電話が普及するまでの間、公衆電話ボックスは、流行歌と同じく、
どれだけ多くの人たちの「3分間のドラマ」を見守って来たことでしょう。

1984年には、93万台あった公衆電話ボックスが今では21万台に。

そして、今は10円で1分の通話時間が、4月の消費増税で、57・5秒に。

人の数だけ携帯が歩く時代になった今、公衆電話はそれぞれの想い出と、
その時代の流行歌の中にしか登場して来なくなってしまったようですが、
東日本大震災を機に頼りになると見直され、NTTは設置場所をネットでも
表示しているとのこと。出番が来ないことを祈りつつも、その存在を改めて
ありがたく思う今日です。そう言えば、近くに公衆電話があったかしら?…

皆様は、もうどれくらい公衆電話をお使いになってないですか?
念の為、設置場所を確認しておいた方がいいかもしれませんね。

公衆電話の想い出と言えば、以前にもお話したかもしれませんが、
南こうせつさん率いる「かぐや姫」のヒット曲『赤ちょうちん』に出て来る
歌詞<公衆電話の箱の中 膝を抱えて泣きました>みたいなシーンが
胸に蘇って来て、雨の降る夜は特に、あの「箱の中」の寒々とした温かさが
生きていることの哀愁を誘う詩的なアイテムの1つではなかったかと思い出されます。

実際、雨宿りに電話ボックスを使用したこともありましたね。
もちろん、電話しているふりなんかしちゃって。風よけにもなるし(笑)・・・

『赤ちょうちん』の他に、公衆電話が重要な役割を果たす歌と言えば、
「さだまさし」さんの『加速度』という素晴らしい作品がございます。

恐らく、さださんの作品の中でベスト5に入る名曲の1つだとも思っております。
当時、なんと!レコードまで買ってしまったのですもの。
『檸檬』のB面にするには、もったいないな~と、思ったほどの歌詞なんですよ。

さだまさしさんのお話を伺っていますと、感動する「心の場所」が、感性が、
まったくと言っていい程、自分と同じでありまして、「詩人」としてのさださんに、
ずい分、影響を受けました。尊敬するアーティストのお1人でもございます。

さだまさしさんの素晴らしい名曲『加速度』を聴きながら、まるで、
忘れられた時代の大切な想い出を抱えて、お守りのように建つ、
数少なくなった「公衆電話」の功績を称えたい<3分間電話の日>の今日です。



さだまさしさんの歌詞に、あの青春の甘酸っぱい涙が雨の滴のように
「自分の重みに耐えられなくなって」落ちた記憶が蘇ってまいりました。

言葉ではピリオドを打たなかった私でしたが、「最後のコインが落ちてから」
二人のドラマにピリオドを打った私を、あのひとは恨んでいるでしょうか・・・